医療データ分析デバイスを開発するイスラエル10社

*この記事は ISRAEL21c |Uncovering Israel の記事を日本語に翻訳して作成しています。

1. MonitHer

エルサレムを拠点とするスタートアップ MonitHer は、女性が自宅でも使用でき乳房の異常を見つけることができるエコー機器を開発した。この機器では月に一度、10分程度で乳房の画像を読み取り、時期での変化を探し、画像を MonitHer のサーバーにアップロードする。

2. MaxQ AI

脳卒中や頭蓋内出血の可能性のある患者に対してCTを取ることが一般的であるが、従来の形では脳細胞が死んでしまうため一刻も早く処置しないといけないという状況であった。

これこそが、今年の初め、Tel Avivを拠点とするMaxQ AI(以前のMedyMatch)が、“Expedited Access Pathway and Breakthrough Device(緊急アクセス経路とブレークスルーデバイス)” としてFDAを受けた理由である。 同社の人工知能ベースのAccipioソフトウェアプラットフォームは、潜在的な脳の出血を自動的に医師に知らせるためディープラーニングを使用している。

3. Aidoc

Aidocは、MaxQ AIが頭部外傷に対して行なっていたことを用いて、それをいかなるCT画像にも適応させている。開発したソフトウェアはAIにより、すでに撮った約30万人分の画像と新しく撮った画像を比較しながら、もし異常が見つかればAI搭載のディスプレイですぐに示して放射線科医に通知する。同社は、このソフトにより放射線科医は約5万時間の作業を節約でき、14万人の異常を発見できたと述べている。X線とMRIの分析は2019年に追加される。同社はすでに脳出血と脊椎骨折のスキャンを評価することで米国とヨーロッパの承認を受けている。

4. ART Medical

ART Medicalは、逆流速度、食事の必要量、唾液、および尿の排出量などの患者データを自動的に収集して、チューブを通して供給される栄養量を調整するセンサーを搭載したスマート栄養チューブを開発した。 創立8年目のこの会社は、その逆流防止チューブを開発するために2900万ドルの資金を調達した。

5. Clew Medical

Clew Medicalは、ICU(集中治療室)の患者が致死的な悪化に陥るリスクを予測し、いち早く医療スタッフが介入できるよう知らせるというAI技術を使用したソフトウェアを開発している。

Clewのソフトウェアは血圧や心拍数などを計測しているICUのシステムに接続し、それを患者の電子カルテからのデータ、また同様の条件を持つ患者について収集したクラウド内のデータと組み合わせる。 それにより、患者が人工呼吸器または透析装置に接続する必要がある期間、および患者が退院の準備ができる時期を予測することができるという。

6. Nucleai

コンピュータビジョンを専門とするイスラエルの諜報部隊のベテランであるAvi Veidmanは、航空写真や衛星画像を解析するために彼のチームが開発したソフトウェアが細胞レベルでパターンを検出するのに役立つかもしれないと考えた。 病理医の骨の折れる作業をより迅速かつ正確にし、その結果、患者の待ち時間を減らすために、彼は2017年に同じIDFユニットの他の2人の退役軍人とNucleaiを始めた

Nucleaiのソフトウェアは、患者の医療記録とそのゲノムデータから得られた情報も解析に利用する。同社は500万ドルを調達しており、今後数カ月のうちに発売が見込まれる試作を用いてプロトタイプの開発に取り組んでいるところだ。

7. Medial EarlySign

Medialの開発したアルゴリズムは、電子カルテの患者のデータを分析して、特定の疾患や症状のリスクのある患者を見つけだすというものだ。ICUのシステムやCTの機械と接続する必要はない。

アメリカでの最初の製品であるLGI Flagは、自社のAlgoAnalyzerオペレーティングシステムを使用して、血液検査の結果、年齢、性別を調べて、下部消化管障害を発症する可能性のある患者を特定する。現在はイスラエルのマッカビHMOによって使用されていて、2017年に評価された80,000人の患者のうち、690人が高リスクとしてマークされ、20人の癌が確認された。

同社はまた、糖尿病に進行する危険性が高い前糖尿病患者にフラグを立てることにその予測モデルを応用している。高リスク患者は全患者人口の5%にすぎないが、医療費の50%を占めている。Medialは、アメリカ、イスラエル、ヨーロッパ、アジアの14か所で臨床データ研究を実施しており、約2000万人の患者をかかえている。

8. MilagroAI

MilagroAIは、Medial EarlySignが患者の個々の電子医療記録に対して行うのと同じことを病院の記録に対して行う。というのも、深層学習アルゴリズムとテキスト分析を組み合わせることで、病院文書や外科的および放射線学的手技の要約など、まとまっていないデータソースに押し込まれている医療情報のうち70%を解析するのだ。

この技術は、関連するすべてのノイズの多いデータを、患者に関する簡単で明確で実用的なリアルタイム情報に変えてしまうというものだ。医療従事者は関連する警告を受け取り、ソフトウェアは院内感染のリスクが最も高い患者を特定する。

9. MedAware

医師が誤った処方箋を発行するのを防ぐために、同社は機械学習アルゴリズムとAIを使用している。MedAwareは、何百万もの処方箋のデータベースを調べ、それを患者の医療記録と比較して、統計的に異常であるものを通常の処方パターンと区別する。

AIを使用することが重要であるという。他の意思決定支援システムは、事前にプログラムされた規則に基づいて医師に警告するだけである。400,000人の患者を対象としたテスト中に、MedAwareは6,000の誤った処方を明らかにした。そのうちのいくつかは命を脅かすものであった。

10. Zebra Medical Vision

放射線医学を理解することはイスラエルの専門分野になりつつある。 イメージングブロックで最もベテランの会社であるZebra Medical Visionは2014年に設立された。開発されたソフトウェアは、放射線科医が見逃しているかもしれない病気を識別するために医用画像のパターンを解析しする。Zebraの胸部X線分析製品は、200万枚の画像を使用して40のよくある異常を特定するのに役立つ。

*ISRAEL21c原文を読む。