免疫学とAIを組み合わせてより良い薬を開発するバイオテクスタートアップ

*この記事は NoCamels.com の記事を日本語に翻訳して作成しています。

テクニオン・イスラエル工科大学とスタンフォード大学の科学者、研究者たちによって2016年に創立された CytoReason は、病気による反応と治癒をより理解し、効果的な薬の発見と開発をより容易にすることにつながる、ヒトの免疫機構を細胞レベルで定量化する世界初の機械学習プラットフォームを開発した。これは、がん免疫療法、自己免疫、神経変性疾患、感染症などに対して適応できる。

CytoReasonは、イギリスの多国籍企業GlaxoSmithKline(gsk)やアメリカを拠点とする多国籍企業Pfizer、および科学者、臨床医、業界パートナー間の癌研究活動を調整するアメリカの研究機関であるParker Institute for Cancer Immunotherapyらを含む世界的製薬会社との共同研究を行っている。

臨床試験の費用が、製薬業界における研究開発費の大部分を占めているという問題もあるが、ヒトを対象とした治験薬に伴う倫理的な問題ももちろん存在する。 同社のプラットフォームによりこれらの試験をコンピュータ化することは、費用対効果が高いだけでなく、長期的な健康問題や死亡など、被験者への悪影響の可能性があるというリスクを大幅に軽減することにもつながる

最近開発が進んでいる免疫療法薬には重篤な副作用があり、その薬が実際に患者を助けることが分かっていることが大事となってくる。CytoReasonの技術により、だれが実際に薬に反応し、だれが副作用の方が大きくなるのかを予測できるという。

CytoReasonチームは続いてTechnionで試験を実施し、そこで患者がIBDの治療に一般的に使用される薬であるREMICADE(インフリキシマブ)にどのように反応するかを予測しようと試みた。CytoReasonの技術は、その予測において非常に高い正確性を持っていることを示したのだ。

CytoReasonの技術は、2つの方法で “免疫年齢” を計算することができる。個人の免疫情報は、細胞サブセットの範囲に関するデータに展開された機械学習方法論に基づいて免疫の変化を予測するために使用されている。“免疫年齢” とは、老年期に起こる免疫の低下と亢進を識別し、予防策を決定し、慢性疾患と死亡を最小限に抑えるための新しい治療法を開発するのに役立つ “生物時計” であるという。

Anderson Cancer Centerの医師でテキサス大学のPhDであるJames P. Allison氏および京都大学の本庶佑氏が、免疫抑制調節の阻害による癌治療の発見においてそれぞれの研究に関して2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞したことを契機に収益化にも成功している。

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