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睡眠時無呼吸を発見する革新的なAIソフト

*この記事は The Times of Israel の記事を日本語に翻訳して作成しています。

テクニオン・イスラエル工科大学率いる国際的な研究チームが、寝ている間に10秒以上呼吸が止まることが起こる閉塞性睡眠時無呼吸症候群を発見するAIベースの革新的なソフトウェアを開発した。

睡眠時無呼吸症候群は男性に多く、加齢や肥満などがリスク因子となる。発症すると睡眠中の血中酸素濃度が低下し睡眠の質が低下する。これにより、日中の疲労感・眠気が起こり、作業効率の低下や交通事故などにまでつながってしまう。また糖尿病や心血管疾患のリスクも上昇すると言われている。しかし、睡眠時無呼吸症候群であっても気づいていない人や疑っていても確かめていない人がいるため、まず発見することが大切である。

現在ポリソムノグラフィという診断に非常に効果的な検査が存在するのだが、あまり浸透していない。というのもコストが非常に高いからである。より低価格なものもありはするが、正確性に欠けるという。そんな中、テクニオンのバイオメディカル工学科のJoachim Behar氏と彼のチームが、必要なバイオマーカーを抽出し睡眠時無呼吸の正確な自己診断を行うことのできるオキシメーターを搭載したモバイルアプリ OxyDOSA を開発した。

この技術は、患者の睡眠中の酸素飽和度、年齢・身長・体重などの人口統計学的な情報、頚部の広さなどの身体測定的な情報などのデータを土台としている。

イスラエルのItamar Medicalなどの一部の企業は、睡眠時無呼吸を監視する医療機器をすでに開発している。この機器は、動脈内の血流を測定し、睡眠中の心臓の働き具合を判断する。PAT(Peripheral Arterial Tone)と呼ばれるこの技術は、動脈機能と血流の速度と健康状態を測定し、WatchPATと呼ばれる機器が、血流が増加して心臓が過労状態にあることを示すレベルになるとアラームを作動させ、同社が開発したアルゴリズムに基づいて睡眠時無呼吸の存在と程度を示す。テクニオン主導のチームによって開発されたソフトウェアは、このようなデバイスを補完するものになるとBehar氏は述べた。

*The Times of Israel の原文を読む。