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動物を殺さずに美味しいお肉を食べられる SuperMeat

鶏から細胞サンプルを採取し培養し、食肉を作る SuperMeat

 

SuperMeat

2015年12月イスラエルにて設立。2016年7月にクラウドファンディングサービスのIndiegogoにて$141.34Kを資金を調達。

 

SuperMeat – 100% Meat, 0% Animal Suffering

 

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食肉産業は動物殺伐や虐待そして環境への悪影響と長い間関係を持ってきました。しかし、肉を食べる人にとってハンバーガーや焼き鳥などに別れを告げるという選択は容易ではありません。

 

日本ではこの論争は文化的、宗教的観点からあまり敏感ではなく、ベジタリアン、ビーガンもそれほどポピュラーではないですが、欧米諸国特にアメリカなどは体内に摂取する物に対しても思想が強く現れている人も多いです。(その一例として日本の捕鯨が批判されていたりします。)また、イスラム教、ユダヤ教など宗教色の強い国でも一部の肉はできないことになっています。今いるイスラエルでは豚がダメです。

 

そんな中、IndieGogoのプロジェクトに出されたイスラエルのスタートアップ “SuperMeat”が実際に大量の動物を殺すことなく、鶏肉の組織サンプルを使用し実験室で養殖肉を生成できるようにする方法を開発中だそうです。

 

SuperMeatの技術は採取した小さな組織生検から単離された細胞を拡大することを可能にするそう。採取された細胞は培養され成長し、「栄養スープ」で複製され、組織を形成し、最終的には実際の肉を形成することができる。

出来上がった養殖肉は本物の鶏肉のような味だけではなく、腐敗もないとCo-founder&CEOのY. Nahmiasは主張している。

 

このキャンペーンによれば、「Cultured Meat (養殖肉)」はより健康的で人道的であり、地球温暖化そして世界の飢えを阻止するのにも役立つ可能性があると言う。
Gizmagによれば、開発プロセスの初期段階であるにもかかわらず、SuperMeatは製品は1ポンド(0.454kg)あたりわずか5ドル(約600円)のコストで作ることが可能だそうです。食肉にするために動物を育てるには大量の穀物や水を必要とし、温室効果ガスを放出し続けており、育てれば育てるほど地球温暖化へ寄与しているというのが現実です。SuperMeatによれば、同じ量の養殖肉を生成するにあたり従来の最大99%の土地、96%の温室効果ガス、96%の水を削減できるそう。地球上でこのまま限られた資源の状態で人口が増え続けるととてもではありませんが全人口を養うだけの食料を作ることはできません。この飢餓問題に対しても、SuperMeatは少しのリソースで大量生産が可能なのでアプローチすることが可能でしょう。
「動物の苦しみを終わらせる最善の方法を模索していたが、肉食習慣についても現実的である。また養殖肉はいつかは業界に革命を起こし、炭素排出量を減らし、世界中の食糧安全を高めることができる」とキャンペーンでは説明している。

 

それに加えて、研究室で栽培された肉は、成長過程を通じてユーザーのオーダーメイドを作成することも可能であるため、従来の肉よりもそれぞれにあったより健康なものになり、「何十億もの動物を育てて食べる」よりも安くて健康的な食肉になりうる可能性があるそうです。

SuperMeatはこれまでのところ、当初の目標を超えて141,340ドルを調達しています。
しかし、彼らは今、コンセプトマシンを開発するために50万ドルを調達し、研究室で生産された肉のプロトタイプを費用効率の高いものにするには、およそ250万ドルかかると考えています。そのマシンはスーパーやレストラン、家庭用キッチンで利用できるように大量生産することができると説明している。

 


SuperMeat – REAL meat, without harming animals

 

家庭に一台SuperMeatのチキン培養器が置かれる日がくるかもしれないですね。

 

日本ではまだまだSaaS, VR, FinTechのスタートアップが熱いですが、海外ではバイオテック企業も続々と出てきています。

 

Eating Meat Without Killing Animals.

 

参照元https://www.crunchbase.com/organization/supermeat#/entityhttp://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-3711758/Feel-like-chicken-tonight-New-supermeat-grown-lab-without-animal-sight.html