まとめ

Video Analytics 2017 現地カンファレンスレポート

今回は2017/10/30iHLS主催のTel Avivにて開催されたVideo Analytics 2017の現地レポートをお届けする。

本カンファレンスはVideo Analytics技術の使用用途がほとんど監視やセキュリティに限られており、またヘブライ語がメインで行われかなりこじんまりした印象だ。

活用先はセキュリティ、スマートシティ、勤務者又は顧客行動分析が主にみられた。

例えば、講演したフランスのセキュリティー企業のIDEMIAFBIの捜査官とも監視システム共同開発している。モーションディテクター、個体認識、顔認識、ナンバープレート認識などを一つの統合されたシステムで行うことが出来る。動画にタグ付けや範囲指定することでユーザーが必要としている場面や結果を自動的に提示してくれる。動画への人のタグ付けはこれから民間にも必ず入って来そうな技術だなと思いました。

他にも人や車の不審な動きを感知するUMD(Unusual Motion Detection)などのソフトウェアと高画質の監視カメラなどハードウェアも開発しているカナダの企業Avigilonを含め約10社が出展していた。

今回感じたのは、ARを共に活用したスタートアップがいくつかあったことだ。つまりは、現段階でVideo Analyticsと複合的に活用すべき技術がARで相性が良いと考えられているようだ。最近の記事で、イギリスの警察がマイノリティーリポートのように捜査しているというのが分かりやすい例だろう。

医療分野では(これがVideo Analyticsと呼べるかどうかは怪しいが)、創設七ヶ月のスタートアップでLiveAid蘇生処置をする一般人に対してインターネットが繋がったARグラスを通じて指導を行うソフトウェアを開発。また、被処置者が身につけているウェアラブルデバイスとBluetoothと連動させて処置者がバイタルサインをARグラスよりモニタリングすることが出来る。

現段階で言えば、かなりのデバイスの普及が進まないと生かせそうにないアイディアだが、AEDARグラスが付いてくる人も遠くはないだろう。

「スマートシティや捜査網の質の向上にはVideo Analytics だけでなく、カメラ、センサー、モジュール、データマネジメント、情報セキュリティーなどに関する新たな技術の開発が不可欠になる」とAvigilonのRoman氏は語る。

こちらの技術も映画に出てくるような世界観が現実になるというのが不可避な流れだろう。