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イスラエルスタートアップに新たなユニコーン企業が誕生・OrCam

2月19日、新たにイスラエルスタートアップに新たなユニコーン企業が誕生した。イスラエルの医療系スタートアップまとめで紹介した視覚に障害のある人の補助デバイスを開発しているOrCam Technologiesの評価額が10億ドルであるとCEOのZiv Aviramが発表した。OrCamは現在IPOを目指している。

同社は、約3%の株式をイスラエルのClal InsuranceMeitav Dashを含む投資家に売却して3040万ドルを調達した。それによりOrCamが投資家からこれまでに調達した総額は1億130万ドルに達した。

「我々は開発を完了する為だけには十分な資金を保有しているが、今回の投資ラウンドの一部は次の段階であるIPOに向けて準備している」とZiv Aviram氏は述べている。

約1年後には、同社は米国の株式市場に上場する前に、より大規模なグローバルファンドからさらに1億ドルを調達しようという計画であると述べ、その際にはすでに15~ 20億ドルの評価額を期待している。

最新の資金調達は、眼鏡フレームの側面に付いているワイヤレススマートカメラであるOrCamの新バージョン(OrCam MyEye 2.0)の発売と同時に進行した。このカメラデバイスは、テキスト、スーパーマーケットバーコードなどを読み取tたり、目の前にいる人の顔を認識したりして、ユーザーの耳に情報を伝える。

OrCam Technologies

2010年設立、拠点はJerusalem , Israel 。4ラウンドで計$86.4Mの資金調達。直近では2018年2月にベンチャーラウンドで$30.4M資金調達。

盲目、視力が著しく低下した人、失読症失語症などの人に向けたビジュアルアシスタントスマートグラス。2017年3月にIntelにより買収が発表されたMobileyeのCTO Amnon Shashuaがco-founderを努める。

視界にある文字をタッチもしくは指差しすると、それらをめがねに付けられたカメラが認識し、音声で読み上げてくれる。認識不可能なものはモードを変更し、デバイスに学習させることも可能。

イスラエルのスタートアップを調べているとシリアル起業家が多い印象を受けるが、その中でもMobileyeからは良質な起業家がたくさん生まれており、イスラエルスタートアップエコシステムのいい例。

(参考資料:http://isp.netscape.com/news/health/story/0002/20180219/KCN1G326E_1https://www.crunchbase.com/organization/orcam-technologies