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数種類のがん細胞標的ペプチドを組み合わせた根治療法が1年以内に実現


*この記事は Israel and Stuff.com の記事を日本語に翻訳して作成しています。

 

2000年に創立した Accelerated Evolution Biotechnologies Ltd. (AEBi) の会長である Aridor氏は

「我々は完璧で副作用も最小限の新しいがん根治療法を開発していて、一年以内に提供できると信じている。」と述べる。

AEBiは、非常に難しい “標的”への誘導を機能的に果たす SoAPプラットフォームを開発したのだ。今回のこの根治療法はSoAP技術に基いた薬である。

 

 

Aridor氏とCEOであるIran医師は、MuTaTo(multi-target toxin)と呼ぶ彼らの開発している治療法は、本質的にがんの抗生剤の規模になっていて最高レベルの破壊技術だという。

SoAP技術は、ファージ提示を利用する一連の技術である。例えば、抗体などのタンパクをコードしたDNAをバクテリオファージ(細菌に感染するウイルス)に導入し、そしてそのファージの表面にタンパクが提示され、研究者が、新しい抗体を産生するためこれらのタンパク提示ファージを利用するのだ。

2018年、ファージ提示を利用して新しいタンパクを生み出し抗体薬を開発した科学者たちがノーベル賞を受賞していて今回AEBiが開発しているのはそれと似ているが、抗体ではなく “ペプチド”なのである。ペプチドは抗体よりも小さい、安い、作りやすい、制御しやすいなどの利点がある。

 

 

ほとんどの抗がん剤は最初に、がん細胞の上または中の特定の標的を攻撃する。標的を阻害することは通常、がんを促進する生理学的経路に影響を及ぼす。標的の突然変異、または生理学的経路の下流での標的の突然変異によって、標的が癌の性質に関係のないものになる可能性があり、それを攻撃する薬物は無効になるのだ。

対照的に、MuTaToは、がん細胞を特異的に殺す強力なペプチド毒素と組み合わせて、各がん細胞に対して同時に複数のがん標的ペプチドの組み合わせを使用している。強い毒素と同じ構造の少なくとも3つのターゲティングペプチドを使用することによって、治療が突然変異によって影響されないことが確認されたという。

 

*Israel and Stuff.com の原文を読む。