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イスラエルの研究者が拒絶を起こさない移植臓器を開発

 

*この記事は Israel21c|Uncovering Israel  の記事を翻訳して作成しています。

 

Tel Aviv大学のナノサイエンス、ナノテクノロジーセンターとSagolの再生バイオテクノロジーセンターの主任研究員であるTal Dvir教授が述べるには

患者の体から取ってきた組織や細胞から個々の移植臓器を作り出すことが初めてできたのだ。具体的には、新しい技術によって小さな1つの脂肪細胞から、脊髄、心臓、脳などの様々な種類の移植臓器を作り出すことが可能になったという。

 

そして、これは患者自身の組織由来なので、従来の移植で問題となる拒絶を起こす免疫反応が起こらないという。従来の移植では、拒絶を防ぐため副作用も多い免疫抑制剤を投与されていたが、その必要もなくなる。

 

この研究は、Advanced Materials に最近掲載された。

記事: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adma.201803895 

 

研究者たちは、患者から生検脂肪組織を取ってきて、細胞部分と無細胞部分に分ける。その細胞が多能性幹細胞に誘導されるよう再構成されている一方で、細胞外成分は、k個別化されたハイドロゲルに変化していく。これらを再び組み合わせた後、個別化移植組織のサンプルが完成し、それらに対する患者の免疫反応を実験的に確かめたのだ。

 

 

現在は、損傷した脊髄や心臓の虚血疾患を再生する取り組みを始めている。また、パーキンソン病を治療するドーパミン作動性ニューロンの移植の可能性を動物モデルで実験している。

 

移植臓器は、他にも小腸や眼なども作られようとしている。

 

 

*Israel21c|Uncovering Israel の原文を読む。