現在、イスラエルを含め世界では、femtechやBaby Techのトレンドが来ている。例えば、早産を防ぎ、体外受精の成功率を高め、母乳診断をし、妊婦が自宅で超音波スキャンを実行できるようにするなど、先駆的な母子衛生技術ソリューションが開発、提供されている。
今回は、イスラエルの妊産婦の健康と新生児に関わる技術背景を調査し、何が開発されて、どのようなデバイスが市場に出回っているのかをまとめた。
PregnanTech
PregnanTechは、子宮頸管への負担と圧力を軽減し、子宮頸管の拡張と収縮を避け、早産につながる生体力学的カスケードを遅らせる製品を開発している。
Lionessと呼ばれるシリコンリングプロダクトは、手術を伴わなず簡単に子宮頸部の高い位置に装着し、陣痛があっても子宮頸部の伸長と閉鎖を維持することができる。デバイスは取り外し可能。
Nuvo
Nuvoは、妊婦がベルトのように装着する胎児・母体モニタリングソリューションを開発している。FDA認証を受けたデバイスINVUは、音響センサーを応用して胎児の動き、胎児の心拍数、母体の心拍数を測定する。
Embryonics
Embryonicsは、人工知能を使って不妊治療の成功率を高める技術を、胚のタイムラプス動画を含む数万回の体外受精サイクルのデータセットに基づいて開発された。
Embryonicsは最近、患者にどの胚を移植するかを選択するAI技術を使って体外受精で6回の妊娠に成功している。体外受精治療でどの胚を使うかを決める不妊治療の専門家である胚培養士の意思決定サポートツールとなっている。
PulseNmore
PulseNmoreは、自宅でスキャンを行うことができる手持ち型遠隔超音波装置を開発販売している。特にコロナ渦では、通院の必要性をなくし、不要不朽な救急外来の受診を減らすことができる。
PulseNmoreのデバイスは、ユーザーのスマートフォンとドッキングし、結果をスクリーン上での表示、医師や超音波診断士に分析用に送信することも可能。
HeraMED
HeraBEATは、スマートフォンを基盤とした家庭用胎児心拍モニターである。妊婦は、手持ちのドップラー超音波機器を使って胎児の心拍を計測し、スマートフォンアプリを通じてクラウド上にその情報をアップし医療機関と共有することが自宅やオフィスでもできる。現在はMayo Clinicとの臨床研究で使用されており、妊婦が感じる胎児の幸福感に与える影響を評価している。
MyMilk Labs
MyMilk Labsは、母乳育児をモニタリングし、母乳の供給不足を防ぐことができるミルクセンシングデバイスを開発している。
MyLeeと呼ばれるこのデバイスは、約6滴の母乳の小さなサンプルの電気化学的特性を分析する。その後、サンプルを処理して、出産後の最初の数日から、母乳育児の確立と乳汁供給の進捗や授乳中に起こりうる乳房の炎症の初期兆候の特定に関するパーソナライズされたインサイトを生成する。これらのデータを活用し、産後の母親に必要とされるサポートを提供し、母乳育児に役立つ情報を提供する。
AppStoreでMyLeeアプリをインストールし、MyMilkのウェブサイトからデバイス(限定ベータ版)を注文することが可能。
MilkStrip
2017年に設立のMilkStripは、母乳の在宅診断キットを開発。母乳中のビタミンCレベルを検出し、搾乳後保存されているミルクが消費期限切れになっているかどうかを確認できる。キットと対応するアプリは、約3分で栄養プロファイルと母乳の鮮度結果を出すことが出来る。
Bio Milk
動物から培養乳を実験室内で生産する特許を持つイスラエルの企業Bio Milk社が、培養母乳の生産に乗り出した。同社は現在、培養ヒト母乳の製造を可能にする技術を開発している。
Pika Diapers
2019年に設立のPikaは紙おむつの代わりに、布製のものを使用することを容易にする小型マシンを開発している。
Pikaのコンパクトなマシンは、40 x 40 x 72 cmで、汚れた布オムツを一度に10枚まで、独自の洗浄タブレットを使って約1~2時間で洗浄し、乾燥させることができる。また、このマシンにはセンサーが内蔵されており、ユーザーに栄養分析も提供することができる。最初のモデルはこのほどイスラエルで発売された。
当社は”プラスチックの使用を終わらせることを目標に製品を開発する “ことで、地球を “子供たちにとってより良い場所 “にするというのをミッションを掲げている。
*NoCamels.comの原文を読む。