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イスラエルの大学留学について知りたい方へ【後編】

こんにちは。Israel Medtech Postの赤野です。

前編では色々と反響をいただきまして嬉しい限り。

引き続き、イスラエルの大学について見ていきく。前編を見逃したという方は併せてどうぞ。

後編はイスラエルの大学(特にインターナショナルスクールについて)の入試制度、奨学金制度やキャンパスライフについてお話しする。僕が在籍しているのがTel Aviv UniversityのElectrical and Electronics Engineeringなので、そこを基準にした話が中心になるかと思うので、文化的に背景も含めて説明はしていくが、イスラエル全般に言える話ではないということはご了承いただきたい。

目次

イスラエルの大学に入るまで

・イスラエルの大学の入試制度

・イスラエルの学費・奨学金制度

イスラエルの大学に入ってから

・クラス内の出身地割合

・年間スケジュール・授業時間

・テスト制度・成績の付け方

・大学の食堂・図書館事情

・イスラエルのクラスメート

・大学での銃・セキュリティー事情

番外編

テルアビブ大学に興味がある方へ

イスラエルの大学に来るべき理由

まとめ

テルアビブ大学内の中心部にあるユダヤ民族博物館

イスラエルの大学に入るまで
イスラエルの大学の入試制度

このブログにたどり着いた人の中にはアメリカやイギリスやカナダの大学入試制度を知っている方が多いかもしれない。イスラエルのインターナショナルスクールも比較的同じ制度である。また、英語圏でないかつ、そもそも応募人数が多くないのでそれほど基準は高くはないと感じる。歴史が浅く、まだ世界的に訴求力がないので来てくれる大学生はウェルカムという印象は受ける。

ここでは海外大について考えたこともない、入試制度も知らないという人のために簡単に説明する。上記国の大学は日本のような一発勝負の入試ではなく、日本語で言うと「入試」と言うよりは「出願」という言葉の方が適切だろう。必要な書類やエッセイ、成績を集めて出願し、大学の入試担当者(Admission Officers)が自校の学生に相応しい人物を選ぶというイメージだ。

一般的に求められる書類は、

  • エッセイ
  • 高校(、通っていれば大学)の成績
  • TOEFLやIELTSなどの英語力を証明するテスト結果
  • (主に米国、カナダ)SATまたはACT(日本のセンター試験のようなもの)、GRE(大学院)、GMAT(MBA)
  • 先生や教授、上司などからの推薦状
  • 家庭の経済状況を証明する書類

その他に国や大学によって求められるものは異なるので、各自で調べるということも忘れないでほしい。

日本人が主に行くことの多いであろう国の大学については、詳しくはNPO法人留学フェローシップによる留ナビを見ていただくと分かりやすいだろう。留学フェローシップでは、他にも現役海外大生がサマーキャンプキャラバンなどの事業を通じて、参加者の海外進学や進路決定など主体的に考え、行うことができるよう、サポートを行なっている。自分も、事業に関わってきて、確実に人生変わったなとつくづく感じているので、興味のある方は是非応募をオススメする。

さて本題に戻るが、イスラエル大学の学部入試に関してである。

基本的には上記に記載したもので、例えば、自分が通っているTel Aviv University Internationalの電気電子工学部をにとってみよう。

必要な書類は

  • オンラインアプリケーション(個人情報を記入し、基本的にオンライン出願ポータルを通して下記の書類を提出する)
  • 英文の高校卒業証明書と成績表(大学生であれば大学の成績も)
  • SATACTなどのstandardized test
  • 二通の推薦状
  • 二つのパーソナルエッセイ(例:① Describe the world you come from — for example, your family, community or school — and tell us how your world has shaped your dreams and aspirations.  ② What has inspired you to pursue a degree in engineering and why would you like to study at Tel Aviv University? )
  • 英語力テスト(推奨スコア:TOEFL iBT 89もしくは IELTS: 5.5)
  • レジュメ
  • 保険申請書
  • 健康診断書類
  • 受験料の100ドル

うちの大学のオンライン出願ポータルはこんな感じ。

次に大学院に関してだが、アメリカの大学院で共通に求められるGREは求められない(MBA用のGMATは例外)。それ以外は大学での成績証明書などを除けば、ほぼ学部出願と同じと考えてよい。

イスラエルの大学に出願する際は、一般的にはこのような項目が求められる。もちろん、大学・大学院や学部によって細かい部分は異なるので各自で調べるのを忘れずに。もしくは、DMしてください。

イスラエルの学費・奨学金制度

イスラエルの大学の学費は、日本の私立と同じ程度の年間150万円。それに加えて、寮費が月7万円である。イスラエルは物価が高いのでどうしても家賃が高くなる。また、食費も自炊で抑えることになるだろう。しかし、年6-700万円も学費がかかるアメリカの大学よりは全体的に安い価格にはなっている。

奨学金に関して、これがまた日本人にとっては厄介な制度になっているのだ。

日本でいう奨学金とは貸与型奨学金のイメージがあるが、アメリカなどは大学から直接支給される給付型奨学金(Merit-based schalorship)と生徒の家計の必要に応じて支給されるFinacial Aidなどの返済する必要のないものがメインだ。その奨学金の有無や額面は出願時の情報や家庭の残高証明などで決まる。

しかし、インターナショナル生に対する現状の制度として、イスラエルの教育省が中国とインドと覚書を結んでおり、なんと彼らはイスラエルの大学での授業料が全員無料なのだ。ということもあり、各大学の奨学金の予算の中から、中国とインドの生徒に優先的に支払われる。そういう仕組みなので、いくら彼らより成績が良かったとしても予算に余りがない場合は奨学金を勝ち取るのは難しい。また、勝ち取ったとしても毎セメスターで80点以上を維持しなければならないことになっている。(ただこの条件は結構ルーズに見ている印象を受ける)

例外的にテクニオンの大学院やヴァイツマンでは全員に奨学金が支給されるなど、大学院と学部、そして各大学によって異なるとはいえ、残念ながら全般的に政府に定められた上記の仕組みとなっている。

僕自身も合格通知を受け取った際、絶対奨学金付いてくるだろうと思っていたのだが、それに関する記載なし。尋ねてみると「奨学金は中国人にあげてしまったわ」の一言。そこから交渉を重ねてようやく学費の一部免除を勝ち取った。なので交渉は不可能ではないが、それほど額は期待できないかもしれない。この現状を変えたいと思い、色々相談してみたのだが、政府間の決め事なので簡単に変えられないようだ。この記事を読んでいらっしゃるあなた!に来ていただいて、まずは日本人学生の数を増やしていかないとどうにもなりません!!誰か一緒に変えていきましょう!!

イスラエルの大学に入ってから

さてこれからは余り日本で知られていないイスラエルの大学のキャンパスライフについて見ていく。日本とアメリカの大学にも行ったので言えることだが、よく巷でアメリカの大学はハードと言われているが、イスラエルの大学はそれと同等もしくは超えるレベルで大変だし、かなりのスパルタ教育に感じる。

僕の学部では「一年生で入るのが25人だとしたら、4年で卒業できるのが5人しかいない」という嫌な言い伝えがある(まだ始まって5年ですが)。実際そうなのではというペースでドロップアウトしているのが更に怖い。

また、日本やアメリカでは初めの2年が一般教養というのが典型的なシステムだが、イスラエルでは入った瞬間に専門分野を勉強し始めるイギリス型だ(選択出来る三つの一般教養の授業はあるらしい)。特にSTEM系は顕著で、エンジニアが優秀ということにも起因しているのかもしれない。ちなみに、エンジニアのインターナショナル生に対しては一般教養科目が免除?剥奪?されているので、本当に4年間工学系の科目しか勉強しない。(その点で、大阪大学とリベラルアーツカレッジのKnox College行ってよかったなと思う。)なので、僕わたしがっつりエンジニアの勉強したいんやという人にとっては、最高のプログラムだと思う。

クラス内の出身地割合

前述の奨学金の制度があるので、やはりインド人と中国人は多くクラスの半数を占めている。お世辞にも、ここにいる中国人はレベルが高い印象はないが、インド人はかなり優秀な人たちが集まっている。次に多いのがユダヤ系アメリカ人、特にニューヨーカー、で2割くらいだろうか。彼らはイスラエル国籍を持っており、ヘブライ語も話すことが出来るが勉強は英語の方が好ましいという人たちだ。しかし、この層はなぜか一学期を終え、ほとんどがドロップアウトしてしまった。残りは大抵ユダヤ系の人たちでトルコ、スペイン、ブラジル、フランス、モロッコなどの国から来ている。

やはり、大半がユダヤに何かしらの関係がある人たちである。そりゃ、ユダヤに縁もゆかりもないアジア人、ヒスパニック、黒人そして日本人はあまり来ない訳で、僕はプログラムで唯一の日本人となっている。その点で、留学あるあるの日本人だけででつるむことは無いのがすごくいい。(日本語話せるイスラエルとはよく話しますが)

年間スケジュール・授業時間

イスラエルは基本的にユダヤ暦で動いており、他の文化の人からすると慣れないスケジュール構成になってる。そもそもユダヤ曆は3761BCから始まっており、現在(2017/18)は5778年だ。

加えて、ユダヤ暦での年末年始が9, 10月辺りで毎年日程が異なり(ユダヤ暦では統一されているが現在、世界各国で広く用いられている、太陽暦の一つであるグレゴリオ暦へ換算するとズレる)、その辺りで祝日が固まってるので、左の写真のように大学の新学期は10月中旬以降から始まる。

その上、基本的に授業は1セメスター辺り13週間であるが、困ったテスト制度(後述)を含めると、最低17週間、最高で19週近くかかるというなかなかの長期戦なので、日本に帰国した際に日本でのインターンや他の国の大学に行っている人との夏休みとあまり被らないという寂しい事態が起きている。(日本に限らず)

週単位のスケジュルに関しては、一般的に週休といえば土日だが、ユダヤ教ではシャバットという安息日があり、大学もそれに従い金土がオフになっている。それに加えて、インターナショナルプログラムでは、グローバルスタンダードに合わせるためなのか、日曜日もおまけに休みになっており、振替などない限りは週4なので週末はふらっと死海に行ったり、自分のしたいことはできる。

個人的にはかなりのデメリットだなと思うのだが、授業時間がとても長いのだ。基本的には17時間程度の授業があり、正直もっと自分で勉強する時間も欲しいなと感じる。朝9時から始まり夜の5時か6時に終わるそして家に帰ってご飯を作り宿題をすればあっという間に1日が終わってしまう。個人的に課外活動をしようと考えている人にとっては授業時間がかなり長いし、宿題も多いのでタイムマネジメントをしっかりしなければ、寮と大学の往復だけで生活が完結してしまうので、個人的にはそうならないよう心掛けている。

テスト制度・成績の付け方

こちらもイスラエルの独特の制度である。最大の特徴はMoed AとMoed Bという期末試験が二回チャンスを与えられるという点だ。

こちらも軍に由来しており、イスラエルは兵役を終えた後でも、年に一度は軍に招集され二週間ほど訓練を受けるMilu innという制度があり、個人が政府から指定された日程を変更することはほぼ不可能で呼ばれたら行くしかない。つまり、期末試験と有無を言わさず被ってしまう恐れがあるので、2回目のテストであるMoed Bを設けている。

一方で、テストはかなり難しく1回目のMoed Aで合格する人の方が少ない。下のグラフは、実際の僕の授業のMoed A後の最終成績だが2/3が60点以下の落第となっている。普通こういうグラフって山型になるものだと思っていたが、谷になることもあるのだなと学んだ時だった。加えて、基本的に2回目の試験の方が難しくなるので、期末期間中は本当にお腹がキリキリしてくる。

もちろん、試験のチャンスが二回あるのはメリットなのですが、これでインターナショナル生が苦しめられるのが、帰れる時期が不明なので直前まで飛行機のチケットが取れないということ。どんどんチケットの価格は上がっていくけど、結果が帰ってくるまで安心できない。これはなかなか厳しい。

そもそも、なぜこんな最終成績がこんな結果になるかの一因は、成績の付け方の比重が偏っている点である。アメリカの大学(大抵の日本の大学は成績があってないようなものだからちょっと置いておく)とかだと、一般的に出席点やレポート点、中間などが積み重ねられていき、期末試験を5, 6割に圧縮されて最終成績が算出される。そのため、日頃のコツコツがちゃんと評価されるのだが、イスラエルでは期末試験の比重が8, 9割という授業がほとんどで、極端な授業は期末試験が100%というパターンもある。なので、期末試験でやらかしてしまうと、もはや補ってくれるものがない。その代わりに、中間の雰囲気は緩かったり、授業の参加も自由である。

大学の食堂・図書館事情

このトピックに関しては、お世辞にもいい環境であるとは言えない。

みなさんが想像する大学の食堂とはどんなものだろう。安くて量が多い、ミールプランでお得、遅くまでやっているという感じだろうか。テルアビブ大学では残念ながらそのような食堂はない。大学内でも相変わらず物価は高いし、フードコートのみでミールプランはない、午後6時で全て閉まってしまう。こうなるともうほぼ毎日、自炊せざるを得ない。なのでこちらに来てから随分と料理が出来るようになったのは思わぬ収穫である。

図書館に関しても、大学の図書館は深夜まで勉強出来るイメージがあるが、大学全ての施設と同様に午後8時に閉まってしまう。なんて健全なんだ!!

課外活動

前編にて、イスラエルの大学ではソサエティーやサークルなどはほぼないとお伝えした。ただ、うちのテルアビブ大学では、海外から来た学生とイスラエル人学生が交流できる希望制のBuddy Systemというのがある。インター生とイスラエル人1人ずつランダムに1セメスター限りのペアを割り当てられ、一緒にいろんなイベントや旅行に参加する。僕もバディーを割り当ててもらい、全然イベントには参加していないが、よく街に飲みにいったりしている。あとは、とにかくイスラエルに日本人学生が珍しいので、日本大好き、日本語話せるイスラエル人とはかなり仲良くしてもらっている。

もう一つ、イスラエルの大学ではfunjoyaという大きなイベントがある。これは春にイスラエル南部のリゾート地のホテルを貸切、三日三晩パーティーをしまくるという超パリピイベント。これもいつ行かねば、、

イスラエルのクラスメート

前編にて紹介したようにイスラエル人が大学に通い始めるのは、兵役後である。つまりは、我々が一般的に考える結婚適齢期により近い年齢で大学に在籍していることとなる。なので、イスラエル人中には在学中に結婚してしまう人が少なからずいる。しかも、その結婚式が豪華絢爛極まりないのだ。そもそもユダヤ人の結婚式は盛大に行うものらしく、少なくても300人招待客がいるみたいなのはザラである。

先日、友達のイスラエル人の結婚式に招待していただいた時は、600名参加していたそうで、イスラエルの中でも大きい方らしい。大学二年生の結婚パーティーがこの規模なのは単純に驚きである。

また、僕のクラスメイトももうじき結婚ということでどの指輪にしようかみんなで決めてくれ、などという微笑ましい会話が交わされた。

大学での銃・セキュリティー事情

近年、アメリカの乱射事件が問題になり、拳銃所持に関する議論が交わされているが、イスラエルでは拳銃は更に身近な存在である。駅にもモールにもカフェにもマシンガンを持った人がたくさんおり、日本人がこちらに来て一番面食らうことの一つだろう。兵役中のイスラエル人は銃も自分の物として軍より支給されるので、週末などに家へ帰る時に持ち帰ることが多く、若い人たちが軍服を着てマシンガンを携えて街中でもぶらぶらしている。また、街でテロなどの事件が発生した時は、上からの命令なしに発砲許可が出ているので、街での犯罪・テロの抑止力は高いと感じる。

大学でもある日、前に座っているクラスメートのお尻から何か黒い物が出ており、スマホかなと思ったら拳銃だったりと、そんな感じで銃を所持している人がクラス25人中2人いるのが日常だ。また、一方で大学のセキュリティーはしっかりしている。セキュリテイーガードがいる門を必ず通り、学生証かIDを見せないと大学に入ることは出来ない。在籍学生や教員以外の人は軽い荷物検査も課せられる。

しかし、アメリカで銃の乱射事件が絶えない一方で、イスラエルではそのような物騒な事件は日常的には無い。というもの、銃所持に対するコンセプトが異なるからである。アメリカでは「自己防衛」という名の下で所持が認められ比較的に簡単に入手できるが、イスラエルでは「銃はテロが起きた際にテロリストを射殺するため」に所持するもので、政府と軍で拳銃は厳格に管理されており、市民が持つのは非常に所持するのは難しい。現在、イスラエルでテロが起きた際、起きる前に抑止しているのは事例のうち40%が市民によるものだそう。

番外編

アインシュタインへのリスペクトがすごい。

歴史を振り返ると、学術、ビジネス、エンタメ、金融界においてユダヤ人が果たした役割は大きい。そんなユダヤ人の偉人の中でイスラエルで尊敬を集めている1人が、アルバート・アインシュタインだ。彼はユダヤ系ドイツ人で、エルサレムのヘブライ大学の設立に関わった。そこでは、もちろん銅像があるのだが、それほど所以がある訳ではないテルアビブ大学でも僕が住んでいる寮の名前がアインシュタイン寮だったり、近くのスーパーにアインシュタインが描かれたりと大人気だ。

大学に向かうアインシュタイン通りにあるグラフフィティ

テルアビブ大学に興味がある方へ

テルアビブ大学のインターナショナルオフィスでは絶賛日本人を募集中だ。ちょっとでも興味があるという人はアジアデスクマネージャーのDannaに連絡をとるといい。彼女は入学前にオフィスに突撃した際も親身に対応してくれた。

Dannaのメールアドレス:dannama@tauex.tau.ac.il

もちろん、僕へのDMも大歓迎!僕のツイッタアカウントはこちら→@nontanred

そしてイスラエルにいる日本人でテクニオン工科大学に通っている友達がブログをしているので、こちらを覗くのも面白いだろう。

イスラエルの大学に来るべき理由

これまで、イスラエルの大学の色々独特な制度や難しい面など紹介してきた。では、お前はなぜイスラエルにいるんだよ、という声が聞こえてきそうだが、僕個人的には以下の点が魅力的だなと思う。

  • 世界の中でも、政治、歴史、宗教、技術、紛争など学ぶトピックの多い国。そんな現在進行形で色んなモノが変化し、ぶつかり合うそんな環境で学べるのは価値があると思う。
  • 日本人が全くおらず、留学中に必然的に日本人で群れられない一方で、こちらにいらっしゃる日本人のコミュニティーが密かつユニークな方が多い。また、滞在中に専門分野を決めて取り組めば、自分のポジションを取ることが出来る。
  • 良い意味でも悪い意味でも頻繁に議論の的になる国で、日々自分から何が起こっているのかキャッチアップしていかないとついていけない。そうしているうちに自然と世界情勢がどうなっているのかが見えてくる。実際こちらに来る前と比べて、政治や宗教について随分詳しくなったと思う。
  • 超自己主張の激しいイスラエル人と張り合う能力が付けられば、恐らく世界のどこに行っても屈しないメンタルが身につく。
  • 全世界に広がるユダヤ人コミュニティーの網の目に入り込むことができる。例えば、シリコンバレーにあるベイエリアのPalo Altoは人口6万人のうち1万人がイスラエル人だったりと、ユダヤ人コミュニティは色んな産業で重要な役割を果たしていたりする。

イスラエルはまだまだ発展途上。話していてイライラすることもあるし、不便なことも多いし、情勢も不安定。それは事実だが、そんな緊張感やストレスの中で触れる、イスラエル人の人懐っこさや独特で乱雑な文化、革新的な技術が僕は好きなのだ。

題は「イスラエルの大学に来るべき」とはあるが、イスラエル万歳でもないし、決してイスラエルに来る必要も全くなく、ネットだけでは出てこないその土地土地で得られるものがおると思う。なので、留学を考えている人は、「世界は英語圏だけで回っているのではないよ」、「世界にはもっと面白いところあるよ」ということを覚えておいて欲しい。

まとめ

さて、今回イスラエルの大学での制度やキャンパスライフについて見てきたのをまとめると、

・入試制度はアメリカの大学とほぼ同じ。

・学費は日本の私立大とほぼ同じで、奨学金は日本人には取りにくい。

・学生はユダヤに関連する人が多く、日本人は圧倒的に少ない。

・スケジュールが他の国とずれており、テスト制度も独特である。

・良くも悪くも放任主義で、自立を促される環境にある。

・興味があったら、遠慮なく連絡すること!

いかがでしたでしょうか?この記事でイスラエルの大学に興味を持っていただいて、ご連絡、現地でお会いできることを楽しみにしています。

*本記事に記載されている情報は作成された2018年5月時点のものです。